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シャワーや洗面に使われているフレキシブルホースとは

多くの家庭で使われているシャワー用フレキシブルホース

<フレキシブル博士↗>

普段、私たちの家の中で最もよく見る金属製の螺旋管とは何だろう?

昭和の時代は、瞬間湯沸かし器や電気スタンドだったけれども、
平成に入ってからはキッチンや洗面の引出し式の蛇口ではなかろうかのう?

あれは、元はお風呂のシャワーが最初だったそうなので、
シャワー用フレキシブルホースとか、シャワーホース用フレキと言われている。

じゃが、日本の家庭では風呂で使われているのは高級志向品で、
キッチンや洗面のほうが一般的に使われているようだ。

きょうはそんなシャワーホースに使われているフレキシブルチューブを特集してみたいと思っている。

シャワーや洗面、キッチンにフレキシブルホースが利用される理由

お風呂のシャワー用ホースとは違って、キッチンや洗面台でのフレキは、
「引き出し式」あるいは「収納式」と言って、普段は流しの裏側に隠れていて
使うときに顔を出す方式が多いです。

つまり出し入れする際に、ホースが何度も曲がったり伸びたりしますし、
ホースの出入り口に何度も当たって衝撃を受けます。

そのため、強度がありなお且つしなやかに曲がる金属製の螺旋管が使用されるようになったのです。

樹脂やゴムのホースでも丈夫なものにすることができますが、
その分曲げ半径が大きくなり収納できなくなってしまいます。

システムキッチンや洗面台などの奥行スペースをたくさん確保することができない
日本の住宅事情にもマッチしたのかもしれません。


シャワー用フレキシブルホースの構造はどうなっている?

シャワー用フレキシブルホースにはステンレスが使用されていて、
その材質はほとんどがSUS304です。

そしてその構造は、やや噛み合わせの深いセミインターロックタイプが使われています。

日本でも、当初は噛み合わせの浅いケーシングタイプが使われていましたが、
ひねって使用したときに簡単に外れてしまうという問題が発生したため、
その後セミインターロックタイプが採用されて現在に至っています。

水栓業界では、「シングル」「ダブル」という呼ばれ方をしています。
シングルというのはケーシングタイプでダブルというのはセミインターロックタイプのことを言います。

またセミインターの中でも、「縮みきり」のフレキであるか、
「伸びきり」のフレキであるかという違いがあります。

「縮みきり」というのはフレキが自然な状態で縮んでいるものです。
逆に「伸びきり」というのはフレキが自然な状態で伸びきっているものをいいます。

シャワー用フレキとしては縮み切りのセミインターロックが使われるのが普通です。
なぜ縮み切りが使われるのかについては、説明が長くなりますので別途説明していきたいと思います。

さらに、噛み合わせの内部に綿糸やゴムのパッキンを挿入して簡易防水を図るタイプもあります。
この簡易防水については、次に説明いたします。

つまり、シャワー用フレキを選択する場合、「ダブルの縮み切りでパッキン入りのもの」と言うと、
プロの言い方に近くなります。

シャワー用フレキシブルホースに求められる性能とは?

先ほども述べましたが、収納式(格納式)の場合、ホースにかかる負荷が非常に大きいです。
そのため、ホースを保護する目的で金属フレキが使われているわけで、
高級感を出すためのカバーというだけの品物ではありません。

そのため、フレキ単体での引張り強度や圧縮強度、ひねりに対する強度が求められています。

その中でもシャワー用フレキシブルホースならではの性能として、
簡易防水機能というものがあげられます。

これは、シャワー用フレキ自体に水がかかった場合に、そのフレキの内部まで水が浸入すると、
その水が収納口を伝って下へ流れ込み、シンクの下側で今度は水がフレキの外側へ漏れ出して、
シンクの下を水浸しにしまう、ということを防ぐための機能です。

シンクの下側に水受けトレイを設ける場合もありますが、
フレキの噛み合わせ部に綿糸やゴムのパッキンを挿入することにより、
水が浸入することを防ごうという、パッキン入りフレキが主流になりつつあります。

特にキッチンでの利用が多く、逆に洗面では、そもそも水が直接かかりにくい
位置関係であったりすることからパッキンを使わないこともあります。


さらに高級感を出すために

このようにホースを保護するためのフレキですが、
見た目も金属製であり単なるホースよりも高級感があります。

ホテルなどではシャワールームでのシャワー用ホースに積極的に使われており、
ステンレスを研磨することで光沢を出したり、
金色メッキしてさらに高級感を強調したりする場合もあります。

但しその場合フレキ自身もかなり高額になります。

シャワーヘッドや水栓部品と違い、フレキのデザインはそんなに変わるものではないですが、
今後は、カラーリングや軽量化などの部分で差別化が進んでいくものと思われます。

これからのシャワー用フレキシブルホースは?

システムキッチンのデザインの変化はめまぐるしく、毎年のように新しい形態のものが出てきています。

いわゆる吐水口についても、浄水カーリッジやマイクロバブル付きであったり、
タッチレスセンサーがついていたりします。

形状もグースネックとかスワン型と言われる下から垂直に立ち上がるようなものがたくさん出ていています。
これらの変化に伴い、フレキホースも新しいものになっていくと思われます。

<博士>
シャワー用フレキは、今や大進化時代に突入していると言っても過言ではないじゃろう。
つまりチャンス到来じゃ!