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配線保護から生まれたフレキシブルチューブ

螺旋管とフレキシブルチューブ

<フレキシブル博士↑>

金属製のフレキシブルチューブというものは、今でこそいろいろな用途に使われておるが、
もともとはケーブルなどの配線保護管として使われ始めたものなのじゃ。

螺旋管(ラセンカン)などといわれておる。

今回はそのあたり、詳しく見ていこうと思っておる。
そういえば螺旋階段って最近見ないのお・・・

ケーブル保護はテープ螺旋管

螺旋管には、その製作方法から大きく分けて2種類のものが存在しています。

ひとつは、材料について鉄やステンレスの薄板を細く切って
細長いテープのような状態からくるくるとシャフトと呼ばれる棒に巻き付けていく
テープ螺旋管といわれるものです。

もう一つは、鉄やステンレスのパイプの状態から、
そこに凸凹の溝をつけて蛇腹状にして曲がるようにしたパイプ螺旋管といわれるものです。


     ー テープ螺旋管(主として配線保護管)・・・フレキシブルチューブと言われる
      I
螺旋管--ー
      I
       ー パイプ螺旋管(主として液体輸送管)・・・フレキシブルパイプと言われる


ケーブルなどの配線保護に使われているのは主にテープ螺旋管になります。
今ではテープ螺旋管とは言われず、フレキシブルチューブと呼ばれています。

このほかにスタンドフレキと言う全く違う製法の螺旋管もありますが、
今回はこのテープ螺旋管のフレキシブルチューブについて少し説明させていただきます。

螺旋管のはじまりは?

フレキシブルチューブの発祥は、はっきりとしていませんが
戦前にアメリカやドイツから日本へ伝わってきたと言われています。(諸説あります)

当時は今の物に比べ、とても肉厚で重いものでありました。
これがJIS規格に登録されいわゆるJISフレキとなったのです。

その後軽量化や多機能化が進み、電線管サイズにあわせた防水フレキへと変わっていきました。
そして主にプラントや建築物の電気設備に使用される防水フレキと、
一方で工作機械などの産業用部品に使用される細い径が中心の
フレキシブルチューブと用途が分かれることになっていきました。

ただしどちらの用途にしても配線を保護する目的に変わりはありません。

電気配線を守るためのフレキの役割とは

電気配線を保護するために、フレキシブルチューブにはいろいろな役割があります。

もし配線に何かが引っ掛かって配線が切れてしまったり、
もしくは接続端子からはずれて取れてしまった場合に.電気系統がトラブルをひきおこします。

機械の故障や暴走、あるいは火災や爆発といった惨事につながりかねません。

そのために、仮に引っ張られたり潰されたりしても中の配線に影響が出ないよう
金属で、しかも柔軟に曲がるものとしてフレキが考えられたというわけです。

また、重要なのが伸びないということです。

引っ張られたときに中のケーブルよりも伸びてしまっては意味がありません。
全く伸びないフレキを作るのも難しいですが、伸びの少ないフレキを作るということも重要になります。

(場面によっては、逆に伸びるフレキが必要になる場合もありますが・・・それは後日とします)

まとめ

電気配線の保護管からスタートしたフレキシブルチューブ。
今では、様々な用途に応用されて使われています。

<博士>
1枚の金属板から堅牢で、あれほど柔軟な管ができるとは、

本当に考えた人はすごいのぉ